自閉スペクトラム症(ASD)の治療

脳と神経の再生をめざす、
細胞からの新しいアプローチ。

SCROLL

自閉スペクトラム症(ASD:Autism Spectrum Disorder)は、社会的なコミュニケーションの難しさや、こだわりの強さ、感覚の過敏さなどが特徴とされる神経発達症の一つです。

以前は「自閉症」「アスペルガー症候群」などと呼ばれていましたが、現在ではそれらを含む**連続的な概念(スペクトラム)**として「ASD」と総称されています。

症状の現れ方や程度は人によって大きく異なり、知的発達や言語の発達に差がある場合もあります。脳機能の発達や神経ネットワークの働きが影響していると考えられています。

ASDの治療は、「完治」を目指すというよりも、生活の質(QOL)を高め、社会的自立を支援することを目的としています。
従来は主に以下のような治療・支援が行われてきました:

  • 行動療法(ABAなど):行動分析を用いて社会的スキルを学ぶ。

  • 作業療法・言語療法:感覚統合やコミュニケーション能力の改善。

  • 薬物療法:興奮・不安・睡眠障害などの随伴症状に対する対症的治療。

これらの方法は有効ではあるものの、根本的な神経機能の改善には限界があるとされています。

  • ASD(自閉スペクトラム症)の症状改善を希望される方

  • 既存の療育・投薬だけでは効果を実感しにくい方

  • ご本人の自然な発達を促したいご家族

  • 新しい医療アプローチを検討している方

STEM CELL

近年、幹細胞による神経再生医療が世界的に注目されています。幹細胞は、損傷した神経組織の修復や炎症の抑制、脳内環境の安定化を促す作用があると報告されています。

当院では、自家脂肪由来間葉系幹細胞(ADRCs)を用いた再生医療を行っています。ご自身の脂肪組織から採取した幹細胞を体外で培養し、体内に戻すことで、以下のような効果が期待されます:

  • 脳内の炎症性サイトカインを抑制し、神経環境を改善

  • 神経保護作用による神経ネットワークの回復サポート

  • 神経伝達物質のバランスを整えることによる行動面の安定化

幹細胞は損傷や異常のある組織に反応して働くため、脳機能の自然な再生を促す補助的治療として期待されています。

また、自家細胞を使用するため、拒絶反応や重篤な副作用のリスクが極めて少ないのも特徴です。

Expectations

  • 注意力や集中力の改善

  • 社会的な反応や感情表現の向上

  • 睡眠・情動の安定

  • 多動や衝動性の軽減

※効果には個人差があります。
幹細胞治療は、既存の支援・リハビリ・教育的アプローチと併用することで、より良い経過が期待されます。

本治療は患者様ご自身の脂肪から採取した細胞を用いるため、

  • 免疫拒絶反応が起きにくい

  • 感染リスクが低い

  • 長期的な副作用報告が少ない

といった高い安全性が特徴です。国内外の医療機関においても、倫理審査・臨床試験を経て徐々に臨床応用が進んでいます。

自閉スペクトラム症に対する幹細胞治療は、脳機能を直接変えるものではありません。しかし、神経や脳環境の“再生”を支えることで、日常の行動や情緒の改善を促す可能性があります。ご家族とともに、患者様一人ひとりに合った最善の選択を考えていきます。