人工関節の前に、あなた自身の細胞で修復を。
変形性膝関節症とは
「変形性膝関節症」は、関節症の中でも最も発症頻度の高い疾患です。原因は外傷によるものもありますが、多くは加齢に伴う軟骨のすり減りや硬化が関係しています。
厚生労働省の報告によると、自覚症状のある患者は約1,000万人、潜在的な患者を含めると3,000万人に上ると推計されています。高齢化の進行に伴い、今後さらに増加が見込まれる疾患です。
膝の痛みや腫れ、こわばり、階段の昇降や歩行時の不安など、日常生活に支障をきたす症状が特徴的です。
従来の治療法
変形性膝関節症の治療は、大きく「保存療法」と「手術療法」に分かれます。
■ 保存療法(非手術的治療)
体重の減少や軽い運動は、膝への負担を減らし、症状の改善に役立ちますが、長年の生活習慣を変えることは容易ではありません。
サプリメント療法
グルコサミンやコンドロイチンなどが使用されますが、臨床的な有効性には明確な根拠が乏しいとされています。
薬物療法
内服薬や外用薬による鎮痛治療は一時的な痛みの緩和が目的であり、軟骨の再生や根本的な治癒にはつながりません。
物理療法・装具療法
温熱療法や湿布薬、サポーターなどで痛みを和らげる方法です。これも対症的治療にとどまります。
注射療法
ヒアルロン酸注射やPRP(多血小板血漿)注射が行われていますが、鎮痛効果の持続性や軟骨再生への明確なエビデンスは限定的です。
■ 手術療法
小規模な手術ですが、麻酔リスクや効果の持続性に課題が残ります。
人工関節置換術
進行例では人工関節への置換が行われます。術後のリハビリ・入院が必要で、10〜15年後に再手術を要する場合もあり、身体的負担が大きい治療法です。
こんな方におすすめです。
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膝の痛みやこわばりが長期間続いている方
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手術を避けたい、または回復に時間をかけたくない方
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ヒアルロン酸注射などの治療効果を感じにくい方
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根本的な改善を目指したい方
STEM CELL
幹細胞による新しい治療法当院では、自家脂肪由来幹細胞(ADRCs)を用いた再生医療による治療を行っています。ご自身の脂肪組織から採取した幹細胞を体外で培養し、体内へ戻すことで、炎症を抑え、失われた軟骨の修復を促進します。この治療により、
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広範囲な炎症の抑制
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軟骨再生による膝機能の改善
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痛みの軽減と可動域の拡大
といった効果が期待されます。また、自家細胞を使用するため、拒絶反応がなく安全性が高いのが特徴です。
QOL
生活の質の向上を目指して
変形性膝関節症は、痛みだけでなく、外出や運動の制限、社会的活動の低下にもつながります。再生医療は、症状を一時的に抑えるのではなく、関節の修復を促し、根本的な改善をめざす治療法です。患者様一人ひとりの状態に合わせ、必要に応じて従来の治療法との併用を行いながら、より快適で前向きな生活の実現をサポートします。
Thesis
論文